セキュリティの敵は自分?

皆さんは、セキュリティを意識してスマホを利用しているでしょうか。

 

 パソコンやモバイルのセキュリティソフト、「ノートンセキュリティ」を提供する株式会社シマンテックが発表した「ノートン モバイルアプリ調査」(2015年1月)によると、世界のユーザーは銀行関連情報(70%)やユーザー名/パスワード(70%)の漏洩をもっとも懸念している一方で、日本人ユーザーは、ユーザー名/パスワード(73%)をもっとも懸念しているものの、銀行関連情報(63%)より個人の連絡先情報(64%)の漏洩を懸念している傾向にありました(世界のユーザーは48%) 。また、日本人ユーザーは69%がスマホのウイルス感染を懸念しています。これには同意する人が多いでしょう。

 

 ところがそのように警戒している一方で、世界のユーザーの平均と比べ非常に多くの日本人ユーザーが、無料アプリを利用するために連絡先情報や写真などへのアクセスを許可していました。また、アプリのダウンロード規約に同意する際も、位置情報以外の情報提供に同意した認識が不十分と指摘されています。
セキュリティの一番の敵は自分?

 

 ネットマイル実施の「ネットサービスの利用規約・プライバシー調査」(2012年4月)によると、利用規約をきちんと読むと回答した人はわずか15%であり、32%は読まないと回答していました。しかし、利用規約を読んでいなくても、ユーザー自身が許可してしまった場合、情報が望まぬ使い方をされる可能性があります。

 

 また、LINEなどの無料コミュニケーションアプリを利用する際、スマホのアドレス帳にあるデータを運営企業のサーバーに送る必要がありますが、クロス・マーケティングが実施した「スマートフォンでのコミュニケーションアプリ利用実態に関する調査」(2012年5月)によると、スマホのアドレス帳の情報が自動的に他人に送信・取得され活用されていることを認知している人は、54%と半数に過ぎませんでした。このように、「無料」に惹かれて無自覚にアプリにデータを渡してしまうと、意図しない結果が待っている可能性があるのです。

 

 つまり、ソフトウェア利用許諾契約を読んでいないことや、アプリをダウンロードする際に自分がどんな規約に同意しているのか理解していないことが、セキュリティ上の問題につながっているのです。

 

(高橋暁子/ITジャーナリスト)

スマホを安全に使うための5つのコツ

1)情報にアクセス許可を求めるアプリの権限、利用規約は確認する
情報にアクセス許可を求めるアプリの権限や、利用規約は必ず読んで確認すること。その際、信頼できないアプリは利用しないようにしましょう。読んでもよく分からない場合は、アプリ名や運営者名などで検索することで、危険性が分かる場合があります。

 

2)画面ロック、SIMカードロックをかけておく
スマホに画面ロックをかけておくことも大切です。万一の紛失・盗難の際にも、ロックをかけておけば、個人情報等を悪用される心配がなくなります。その際、SIMカードもロックしておくと安心です。画面ロックはかけていても、SIMカードを抜いて他の端末にさすことで通話などができてしまうためです。

 

3)保護されていないネットワークに接続しない
外で利用する場合、無線LANスポットがあると使いたくなるもの。しかし、パスワードが必要ない、つまりセキュリティで保護されていないアクセスポイントに接続すると、通信内容が盗聴される可能性があります。保護されていないネットワークへの接続は避けましょう。

 

4)信頼できない添付ファイル、URLは開かない
添付ファイルやURLなどには注意しましょう。友達のふりをして「URLが開かないから代わりに見て」とメッセージを送り、ユーザーがURLを開くことでスマホ内の個人情報が相手方に渡ってしまい、それをネタに脅迫されるという事件も起きています。信頼できるファイル・URLのみを開くようにしましょう。

 

5)セキュリティアプリを利用する
ウイルス感染などにより情報漏洩することがあります。Android端末を利用している場合、セキュリティアプリを入れることで、 リスクを防ぐことができます。ただし、iOSではそのようなアプリを入れてもほとんど効果がないため、OSのバージョンアップをまめに行うことが大切です。

 

 仕事・友人・家族など、多くの人とのやりとりの中心がスマホになっている人も多いでしょう。スマホの情報を不用意に信頼できない相手に渡してしまうことで、周囲にも迷惑をかける可能性があります。くれぐれも細心の注意を払って利用していきたいものです。

 

(高橋暁子/ITジャーナリスト)